2019年9月16日(月)14:00~
カブフェスで観劇した劇団SANBA-BAの観劇記録。
作・演出:合田利邦
出演:中越恵美、住友恵美子、結めぐみ、合田利邦
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劇団SANBA-BAとは
今年は、中越恵美、住友恵美子、結めぐみ、女優3人が昭和、平成、令和と移りゆく時代を痛快!コメディー作品『人生いろいろ~SANBA-BA・誕生編』で日々の暗い出来事も吹き飛ばします。
是非見に来てね!
女優3人さんのことは知っているし、共演もしたことがあるので、ある程度は知っているつもりでした。
えぇ、知ってる「つもり」でした。
このお芝居を見るまでは……。
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感想
時に生きていれば暗い出来事もあるのが人生。
昭和、平成、そして令和と、時代が移り行く世の中において、人生色々~山あり谷あり渡り歩いてきた3人の熟女が、繰り広げていく痛快コメディ人生ヒストリー!
なるほど。
香川の大女優さんたちが、酸いも甘いも、色んな試練も経験した人生経験を活かして、お芝居をするのかな?と思っていました。
「コメディ」とはなっているものの、いや、まさか、そんなに「コメディ」に振ることもないだろう。
えぇ、完全に想定外でした。
最初は3人とも掃除婦に扮して、会場の周囲を掃除しておりました。
私はあまりにも3人がナチュラル過ぎて気が付きませんでした。
普通に掃除の方が入ってお掃除されているのだと思っていました。
近くによって声をかけられて初めて気が付くほどのはまりっぷりでした。
ストーリーとしては「それぞれ、色んな事情を抱えながらも生きている3人。その3人がひょんなことから歌のステージ立つ」というような内容。
要するにサクセスストーリーです。みんな、年配の方ばかりだけど。
脚本の創りとしてはわかりやすくて、それぞれが抱えているような問題や思いも、何となく察することができる。
話としても全部をコメディに振るわけではなく、わかりやすい「泣き所」というのもあって、とてもストレスなく観れる。
……そう思っていたのも途中まででした。
香川が誇る大女優、中越さんがこちらに来るまでは。
ここぞとばかりに好き勝手されて、もう「どこまでが脚本で、どこまでがアドリブなの!?」って思っていました。
文章にするのも恐ろしい位、文字通り好き勝手されました。
今年はインプロ出演は回避したのに、こんなところで犠牲になるとは思いませんでした。
そして、最後に歌のシーン。
まず、衣装よ!それ、着ますか!?ってものばかり。
そして、また、客席に来る!もう、好き勝手し過ぎ!!
でも、そんな無茶苦茶な状態なのに勇気をもらえる。
何でだろう?って考えた。
例えば、もっと年齢の若い人が同じようなことをしたとしても、そんなことは考えないだろう。
むしろ、嫌いになると思う。
でも、この3人が許されるのは何でだろうか、って。
それは、やっぱり、積み重ねてきた人生があるからなのだと思う。
芝居だけではなく、色んな山あり谷ありの生活を長年、蓄積されてきた方たち。
そんな人たちが、楽しそうに元気よく悪ふざけしている姿は、得体のしれない感動を呼び起こすのだ。
何歳になっても悩み、挑戦する。そして、その中で最大限、楽しむ。
もっともっと、頑張って、生きて、お芝居を続けていこうと思える作品でした。
……いや、でも、悪ふざけが過ぎる。マジで。